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2011年2月 1日 (火)

祖国、そして未来~『シティーホール』

シティーホール 2010年
 出演:チャ・スンウォン、キム・ソナ、ユン・セア、チュ・サンミ、イ・ヒョンチョル、チェ・イルファ、チョン・スヨン

 片田舎で市職員として働くシン・ミレ。特技は市長初めみんなの好みにぴったりのコーヒーやお茶を出せること。そんなミレの勤務する仁州(インジュ)市に道庁から、やり手のチョ・グクが副市長として赴任してきた。見た目よし、頭脳明晰、将来は政治家とも噂される有望株が、なぜ仁州のような地方にやってきたのか?政治と恋が見事にマッチした、ちょっと大人のラブロマンス。

 シティーホール DVD-BOX1  シティーホール DVD-BOX2

 政治的な野心と打算から、お茶くみが特技という、平凡この上ないミレに近づいたエリート官僚のグク。先の先まで読んで、目的を達するためには的確な手をうってゆくグクが、ミレの中にある可能性や強さに触れ、自らの信じてきたものを揺さぶられ、変わってゆくのが本当におもしろかったです。そこに二人の恋愛がからみ、笑いと涙いっぱいのドラマが繰り広げられます。主人公の二人は30代後半。いわゆるアラフォー同士の恋愛なので、さすがに10代、20代のような瑞々しさはありませんが、いい大人がおバカなことに笑い合って、心から恋愛を楽しんでいるのは、見ていても楽しかったです。
 そして、「君さえいれば、それでいい」なんてことは決して言わず、仕事も恋も、両方とも欲しいんだと必死にあがくところが、またいいのです。物語の中では、何度も苦境に立たされるし、どちらか一つを選択するよう迫られることもありますが、それでもグクも、ミレもぎりぎりのところまで手を放そうとしないのです。考えて、考えて、悩んでもやっぱりどちらか一つだけを選べないから頑張るという考え方に、ずいぶん元気をもらいました。

 そして、もう一つの見どころは、親子愛です。グクは、幼いころに父と別れながら、決して自分を息子と認めてくることのない父を、ひたすらに追い続けます。同じ夢を見ることで父親とつながっていたグクという人物が、父とは真反対のミレという女性を知り、初めて全力で父に真っ向勝負をしかけていきます。韓国ドラマで描かれる親子関係は、子どもが親に反抗したり、従わなかったりすること=親不孝と捉えられます。もちろん、そういう文化だからこその苦悩や、葛藤が日本のドラマとは違うおもしろさを生むのですが、日本人の私から見ると、ときどきその孝行心がはがゆくもあります。
 そういう意味でも、このドラマではグクが父親に正面からぶつかってゆくのが、新鮮にも思えます。政治家を目指し、あらゆる方法で交渉をする術に長けている人物という設定なので、その反抗のしかたもひとひねり、ふたひねりあり、グクの成長譚としても非常におもしろくできています。

 物語や、台詞も繰り返しをうまく使って非常に練り込んで作ってあるのですが、その魅力を存分に生かしたのは、実際に演じている俳優さんたち。とにかく、どの人物も存在感があって、魅力的です。
 特にチョ・グク役のチャ・スンウォンに引きつけられっぱなしでした。長身で、かなり高さのあるカラーのシャツをさらりと着こなすスタイルの良さ。それでいて風貌は、なんというかかなり個性的。劇中で言われるほど二枚目とは思わないのですが、かえってその風貌ゆえに印象に残って、だんだんとかっこよく見えてきます。なにより、立ち居振る舞いがきれいでかっこいいんです。どこまで本気なんだか分からない口調で、とうとうと語る言葉に次第に聞き入ってしまいます。前に見たチャ・スンウォン主演のドラマ『ボディガード』での、脳みそまで筋肉みたいな役とは、まるで別人。知性派のチャ・スンウォンもしっくりきて、これが上手さなのかもしれません。
 キム・ソナはとても存在感がある俳優さんなので、いつも彼女の作品では他の人の印象が薄くなるのですが、今回ばかりは毒をもって毒を制すみたいな、強い個性がぶつかって、さらに濃厚な味わいになっています。

 ミレが逆境にあって辛い場面もたくさんあったし、グクの真意が分からず不安になるところも、二人が少しずつ変わっていくのも、いちゃいちゃして笑っているのも、大きな壁の前に打ちひしがれているのも、どれも思い返すと鮮明に映像として浮かんできて、見終わってしばらくたつのに、こうして感想を書いていても、なんだか鼻の奥がツンとなってきます。

 そんな数ある印象的な場面の中でも、いちばん好きなのは、グクがミレを仁州市が一望できる高台に連れて行くところです。そこからの夜景を見ながら、グクはミレに「ここに(仁州の未来像を、政治をする者として)描いてみて。大きく描いてみて」と語りかける場面。政治の難しさや、裏の汚い部分を皮肉をこめて語りながらも、そこには希望もあるんだよと。政治だって、決して捨てたもんじゃないと言われているようでした。
 新しい未来(シンミレ)があるから、祖国(チョグク)も輝き、どっしりとした大きな祖国が包んでくれるからこそ、未来図を描くことがかなうのです。

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