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2010年2月19日 (金)

台湾映画2題~『練習曲』、『ビバ!監督人生』

練習曲(原題:練習曲) 2007年・台湾
 監督:陳懐恩(チェン・ホァイエン)
 出演:東明相(イーストン・ドン)、Saya、達倫

 7日間をかけて、自転車で台湾一周をする大学生のアミンを主人公に、彼が旅先で出会う人びとと、台湾の美しい自然が訥々とつづられた、静かで美しい作品。
 台湾の顔ともいえる台北も、アミンが住んでいる第二の都市高雄も、ほとんど登場せず、画面に現れるのはノスタルジーをかきたてるような、まるで別世界のような風景ばかり。そこに、アミンと小さな縁で結ばれる名もなき人たち。さりげないふうに登場する彼らだけれど、よくよく見てみると、台湾の現実がそれぞれに映しこまれ、さまざまな時間軸がからみあって、今と昔がないまぜになった不思議な時間ができあがっている。
 それは、台湾そのものにも思えてくる。
 そして、それを見ているアミンの目線は、近すぎず離れすぎない、安らげる温かさに満ちているのに、ほっとさせられる。

珠玉のアジアン・ライブラリーVol.5 「練習曲」×「ビバ!監督人生!!」 [DVD]

 見ているときは、なぜ最初に訪れた太麻里(たいまり)をわざわざ最後に描くのかと訝しんだけれど、見終わってみるとなんとなくその理由が分かった気がする。太麻里でアミンが出会うのは、趣味で木彫りをする王伯伯(王おじさん)。彼は思いを木彫りに託し、明るく笑う。なにがあろうとも、時間を経て彼のように強く明るい光を放つことができるのも人なのだ。海の隣で、風を友として生きる台湾の民の姿なのだと。

 台湾に飛んで、ここに出てくる風景を訪ねてみたくてたまらなくなる。

ビバ!監督人生(原題:情非得已之生存之道) 2007年・台湾
 監督:鈕承澤(ニウ・チェンザー)
 出演:鈕承澤、張鈞甯(チャン・チュンニン)、屈中恆(チュイ・チョンハン)

 モキュメンタリーという言葉を初めて聞いた。簡単にいえば、ドキュメンタリー風に見せる表現方法をそう呼ぶのだそうだ。そのとおりに、この作品には本人が実名で登場し、映画監督役の鈕承澤を、本人が演じる。そして、映画作りのための補助金を得るために、映画を撮る企画を進めながら、映画作りの舞台裏を赤裸々に描いてゆく。

 出だしは軽快で、少し皮肉まじりなおかしみがあったのが、どんどんと重く沈むような流れになっていって、途中は息苦しくてたまらなくなった。映画作りにしろ、映画監督と女優の恋人関係にしろ、にっちもさっちもいかない袋小路にどんどんと入り込んでいく。
 映画を作るって、こんなに大変なことなんだ。のほほんと見て、つまらんなんて言ってはいけないような気分になった。
 それでも、決して暗い気持ちだけのままに終わらせないつくりにはなっているので、見終われば途中の澱んだ気分が、どこかに消えてはいる。
 何度でも見直したいとは思わないまでも、案外と楽しんで見ていたことに、後から気づく作品だった。

 初めの辺りで登場する、主役候補の俳優、屈中恆(チュイ・チョンハン)!映画関係者の誰それがクスリで捕まったらしいぜ、みたいな話をしているけれど、確か彼自身が数年前に大麻事件で逮捕されたんじゃなかったか?それでこの台詞。それを言わせる監督も、本人役の屈中恆もさすが映画人。

 『練習曲』が台湾に吹きこむ爽やかな風だとしたら、『ビバ!監督人生』は、台北の裏通りや、薄暗い地下通路なんかに渦巻く肌にまとわりつくような空気。そのどちらも、台湾に吹く風に違いない。

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